決算サマリー
住石ホールディングス株式会社の2025年3月期第2四半期(2025年4月1日〜2025年9月30日)の連結業績は、売上高が5,035百万円(前年同期比32.6%増)、営業利益が79百万円(前年同期は38百万円の損失)となり、本業においては大幅な増収および黒字転換を達成しました。
一方で、経常利益は1,303百万円(前年同期比43.8%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は1,254百万円(同45.7%減)と減益を記録しています。これは、同社の大きな収益源である豪州ワンボ社からの受取配当金が、前年同期の2,397百万円から1,196百万円へと減少したことが主因です。
注目ポイント
1. 石炭事業の新規拡販と収益性向上
主力の石炭事業部門では、市況が弱含みで推移する中、販売時期の前倒しや新規顧客の開拓が奏功しました。セグメント売上高は前年同期比37.9%増、セグメント利益も17.5%増と堅調に推移しており、事業基盤の強化が進んでいます。
2. 豪州ワンボ社からの配当依存度と変動リスク
同社の利益の大部分は、持分法適用会社ではない豪州ワンボ社からの配当金(営業外収益)に依存する構造が続いています。今回の減益が示す通り、国際的な石炭価格の変動が配当額を通じて最終利益にダイレクトに影響を与えるため、投資家はこのボラティリティを考慮する必要があります。
3. 新素材事業における地政学リスクの顕在化
中国当局によるダイヤモンドパウダーの輸出規制が発表されました。同社は在庫確保や国内一貫生産体制により今期の業績への影響は軽微としていますが、今後の供給網や原材料コストに与える影響については注視が必要です。
業界動向
エネルギー資源業界全体では、脱炭素に向けた長期的トレンドがあるものの、短中期的には電力需給の安定化に向けた石炭需要が根強く残っています。競合他社が資源価格の下落により減益を余儀なくされる中、同社は新規拡販による「量」の確保で売上を伸ばしており、積極的な営業姿勢が目立ちます。
一方、採石事業においては、風力発電向け砕石などのインフラ需要は堅調ですが、道路用や一般土木向けは低迷しており、国内の建設投資動向に左右される厳しい市場環境が続いています。
投資判断材料
長期投資家にとって、以下の3点が主要な検討材料となります。
- 強固な財務体質:自己資本比率は89.0%と極めて高く、無借金に近い経営状態は大きな安心材料です。現金及び現金同等物も154億円と豊富に保有しています。
- 収益構造の二面性:「営業黒字化した国内事業」と「資源価格に連動する豪州配当金」の二階建て構造です。配当金は市況次第で大きく変動するため、一過性の利益に惑わされない評価が求められます。
- 資本効率の改善:豊富な手元資金をいかに成長投資(株式会社トラストウェルの持分法適用化など)や株主還元に振り向け、ROEを向上させていくかが今後の焦点となります。
現状、資産背景は非常に盤石ですが、純利益が外部要因(豪州配当)に強く依存している点を理解した上での慎重な判断が推奨されます。
市場の評判・最新ニュース
住石ホールディングス株式会社は石炭事業を中心とした企業で、投資家からは安定収益と成長の可能性が評価されています。石炭事業の安定性と人工ダイヤモンド事業の将来性が注目されています。投資家は長期的な視点で見守ることが推奨されています。