決算サマリー
住石ホールディングス株式会社の2026年3月期 第2四半期(中間期)の連結業績は、売上高および営業損益の面で改善が見られた一方、営業外収益の減少が最終利益に大きく影響する結果となりました。
- 売上高: 5,035百万円(前年同期比 32.6%増)
- 営業利益: 79百万円(前年同期は38百万円の損失。黒字転換)
- 経常利益: 1,303百万円(前年同期比 43.8%減)
- 中間純利益: 1,254百万円(前年同期比 45.7%減)
主力の石炭事業における新規販路の拡大や販売時期の前倒しが売上を牽引し、営業利益ベースでは黒字化を達成しました。しかし、同社の利益の大きな柱である豪州ワンボ社からの受取配当金が減少したことで、経常利益以降は大幅な減益となっています。
注目ポイント
1. 石炭事業の堅調な拡販
石炭市況が弱含みで推移する中、新規顧客の獲得や受注増により、石炭事業部門の売上高は4,713百万円(前年同期比37.9%増)と大きく伸びました。セグメント利益も197百万円(同17.5%増)を確保しており、本業の収益力が向上している点は評価材料と言えます。
2. 豪州ワンボ社からの配当金動向
同社の業績を大きく左右する「営業外収益」の受取配当金は、前年同期の2,397百万円から1,196百万円へと約半分に減少しました。これは豪州ワンボ炭鉱の業績や配当政策に依存するものであり、同社の純利益にボラティリティ(変動性)をもたらす要因となっています。
3. 新素材事業における地政学リスク
中国当局によるダイヤモンドパウダー等の輸出規制(2025年10月発表)に対し、同社は単結晶ダイヤモンドパウダーの在庫確保を進めています。多結晶ダイヤモンドについては国内自社工場で一貫生産しているため影響は軽微としていますが、今後の供給網の動向には注意が必要です。
業界動向
エネルギー資源価格の落ち着きに伴い、石炭業界全体の市況は調整局面にあります。競合他社が市況悪化の影響を直接受ける中、住石ホールディングスは販売数量の確保や新規ルートの開拓でカバーする動きを見せています。
一方で、脱炭素社会への移行という長期的な潮流は変わらず、石炭事業への依存度が高い同社にとって、新素材事業(人工ダイヤモンド関連)などの非石炭部門をいかに育成し、収益の多様化を図れるかが業界内での立ち位置を左右するでしょう。
投資判断材料
プラス要因
- 強固な財務基盤: 自己資本比率は89.0%と極めて高く、無借金に近い経営状態であり、倒産リスクは極めて低いと言えます。
- 潤沢なキャッシュ: 現金及び現金同等物は154億円を超えており、今後の新規投資や株主還元への余力があります。
マイナス要因
- 収益の不安定性: 営業利益に比べ営業外の配当金への依存度が高く、豪州の炭鉱状況次第で純利益が大きく変動するリスクがあります。
- 外部環境への依存: 中国の輸出規制や為替動向など、自社努力ではコントロールしにくい外部要因による業績への影響が懸念されます。
長期投資家としては、石炭事業で稼いだキャッシュをどのように次なる成長分野(新素材事業や持分法適用会社の拡大など)へ再投資し、持続的な企業価値向上につなげられるかを注視する必要があります。
市場の評判・最新ニュース
住石ホールディングス株式会社は鉱業に属する企業で、石炭生産と販売を主要事業とし、M&Aを通じて多角化を進めています。2024年は株価が変動を繰り返し、投資家の注目を集めました。2025年7月31日に最新の決算を発表予定です。