決算サマリー
株式会社田谷の2025年3月期(第51期)の連結業績は、売上高5,444百万円(前年同期比6.8%減)、営業利益3百万円(前年は23百万円の損失)、経常利益4百万円(前年は28百万円の損失)、当期純損失62百万円(前年は158百万円の損失)となりました。
- 売上高:5,444百万円(前年同期比 6.8%減)
- 営業利益:3百万円(前期は23百万円の営業損失から黒字転換)
- 経常利益:4百万円(前期は28百万円の経常損失から黒字転換)
- 当期純利益:△62百万円(前期は158百万円の赤字、赤字幅が縮小)
不採算店舗の閉鎖や人件費の適正化により、営業段階では6期ぶりとなる待望の黒字化を達成しましたが、店舗閉鎖に伴う特別損失の計上等により、最終損益は依然として赤字が継続しています。
注目ポイント
6期ぶりの営業・経常黒字転換
事業構造改革が一定の成果を出し、本業の儲けを示す営業利益がようやくプラスに転じました。広告宣伝費の削減や業務委託先の見直しなど、徹底した販管費の抑制が寄与しています。
「継続企業の前提に関する重要事象」の注記
営業黒字化したものの、安定的に利益を計上できる状況には至っておらず、資金繰りへの懸念から「継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象」が引き続き注記されています。投資家としては、財務の安定化が最優先課題であることを認識する必要があります。
業界動向
美容業界は「オーバーストア(店舗過剰)」による過当競争が続いており、人口減少に伴う客数の減少に加え、美容師の採用難が深刻化しています。また、エネルギーコストや材料費の高騰が利益を圧迫する経営環境にあります。同社はリブランド店舗での単価アップにより、この環境を打破しようと試みています。
投資判断材料
長期投資家にとっての検討材料は以下の通りです。
- ポジティブ: 6期ぶりの本業黒字化。リブランド店舗(TAYA)やフリーランス向け店舗(ano)など、新形態への移行が進行中。
- ネガティブ: 自己資本比率が20.9%と低水準。純損失が継続しており、配当も無配が続いています。
セグメント別業績
同社は美容事業の単一セグメントですが、内訳は以下の通りです。
- 美容施術売上: 4,803百万円(前年比 8.7%減)- 既存店の客数伸び悩みや不採算店舗閉鎖が影響。
- 商品売上: 550百万円(前年比 5.5%増)- ヘアケア商品等の物販が堅調に推移。
財務健全性
総資産は1,986百万円、自己資本比率は20.9%(前期末は22.5%)となりました。現金及び預金は166百万円まで減少しており、財務基盤は脆弱です。2025年1月にEVO FUNDを割当先とする新株予約権を発行し、資金調達による安定化を図っています。
配当・株主還元
当期は純損失を計上したこと、および財務体質の強化を最優先とするため、無配となりました。次期の配当についても現時点では未定の状況です。株主優待制度については、3月末の株主を対象に保有株数に応じた優待券が提供されています。
通期業績予想
2026年3月期の通期計画は以下の通りです。
- 売上高:5,180百万円(前期比 4.9%減)
- 営業利益:50百万円(前期比 15.6倍)
- 当期純利益:20百万円(黒字転換を予想)
店舗数のスリム化に伴い減収を計画する一方、営業利益・最終利益ともに大幅な改善と黒字定着を目指すとしています。
中長期成長戦略
「TAYA BX PROJECT」を推進し、今後3年で全店舗のリニューアルを計画しています。また、若手美容師の離職を防ぐ受け皿として、柔軟な働き方が可能なフリーランスサロン「ano」の展開を加速させ、収益の柱に育てる方針です。本部機能のスモール化(組織改革)による固定費削減も継続します。
リスク要因
- 人材確保のリスク: 国家資格を有する美容師の採用が計画通り進まない場合、店舗運営に支障をきたします。
- 法的規制: 美容師法等の法改正や解釈変更が事業に影響を与える可能性があります。
- 店舗賃借: 多くの店舗が賃借物件であるため、デベロッパーの動向により退店を余儀なくされるリスクがあります。
ESG・サステナビリティ
人的資本への取り組みを強化しており、女性管理職比率の向上(現在15.7%)や、多様な働き方を認める人事制度の改定、キャリアパスの充実を進めています。ガバナンス面では監査等委員会設置会社への移行を完了し、透明性を高めています。
経営陣コメント
中村隆昌社長は、創業60周年を機に「新たな株式会社田谷」への変革を強調。リブランディングとフリーランス事業の確立、本部構造の抜本的改革を3本柱として、安定的な収益創出体質の構築に注力する姿勢を示しています。
バリュエーション
- 1株当たり純資産(BPS):81.50円
- 実績PBR:約4.3倍(株価350円想定時)
- PER:当期純損失のため算出不可
資産内容に対して市場の評価(PBR)は比較的高めですが、これは将来の黒字転換への期待が含まれていると考えられます。
過去決算との比較
直近4四半期の推移では、第3四半期(10-12月)に入客が集中する季節性があり、今期はそこで利益を稼いだものの、第4四半期での店舗閉鎖関連費用が重しとなりました。通期での営業黒字化は、過去数年の継続的な赤字トレンドからの脱却に向けた大きな一歩と言えます。
市場の評判
株式会社田谷(4679)は1975年に設立され、東証スタンダード市場に上場しています。評判は分極化しており、一部では安定性が評価されていますが、運用成績の伸び悩みと高コストが批判されています。
詳細リサーチレポート
承知いたしました。株式会社田谷(4679)に関する最新のリサーチレポートを作成します。
以下に、株式会社田谷(4679)に関するリサーチレポートをまとめます。
1. 最新の業績動向と今後の見通し
- 業績:
- 今後の見通し:
2. 業界内での競合ポジションと市場シェア
- 詳細な市場シェアに関する情報は見つかりませんでした。
- 美容業界は美容師不足やサービスの多様化により変革期を迎えており、DX推進が重要とされています.
- 株式会社田谷は、フリーランス美容室ブランド「ano」を展開しています.
3. 成長戦略と重点投資分野
- 中期経営計画:
- 重点投資分野:
4. リスク要因と課題
- 事業上のリスク:
- 外部環境の変化:
5. アナリストの評価と目標株価
- アナリストによるレーティングや目標株価のコンセンサスに関する最新の情報は見つかりませんでした。
- 株予報Proによる理論株価は235円 (2.41倍).
6. 最近の重要ニュースやイベント
- 2025年12月26日: 第三者割当増資を発表.
- 2025年12月25日: 有限会社ティーズが株式の変更報告書を提出(保有減少).
- 2025年10月31日: 2026年3月期第2四半期決算短信発表.
- 2024年10月10日: 創業60周年を迎え、全店で「60周年記念キャンペーン」を実施.
7. ESG・サステナビリティへの取り組み
- ESG・サステナビリティに関する具体的な取り組みについての詳細な情報は見つかりませんでした。
8. 配当政策と株主還元
- 配当政策:
- 株主還元:
上記は現時点で入手可能な情報に基づくものであり、今後の状況変化によって内容が更新される可能性があります。投資判断はご自身の責任において行ってください。