決算サマリー
2025年3月期の連結業績は、売上高65,146百万円(前年同期比1.6%増)、営業利益2,109百万円(同4.7%減)、経常利益2,477百万円(同5.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益2,195百万円(同18.6%増)となりました。
化学品事業での薬品貯蔵設備の増強効果や日用品受託生産仲介サービスの堅調な推移により増収を確保した一方、人件費や物流費の増加が営業利益を圧迫しました。最終利益については、政策保有株式の売却に伴う投資有価証券売却益(特別利益)を850百万円計上したことで、大幅な増益を達成しています。
注目ポイント
中期経営計画「Go forward STAGE3」の財務目標を上方修正
最終年度となる2027年3月期の連結当期純利益目標を、当初の20億円から24億円へ上方修正しました。これは、既存の投資設備の稼働率向上や、商社機能による取引拡大が想定を上回るペースで進んでいることを反映したものです。
「社会と化学のコーディネーター」としての成長
単なる卸売りにとどまらず、製造受託の仲介や物流インフラ(ケミカルセンター)を活用した付加価値提供が収益に貢献し始めています。特にエレクトロニクス業界向けのか性ソーダ需要が伸長している点は好材料です。
業界動向
化学品専門商社業界では、原材料価格の変動や物流コストの上昇が共通の課題となっています。競合他社と比較して、ソーダニッカは自社で薬品貯蔵タンクや倉庫(ストックポイント)を保有する物流機能に強みがあり、これがサプライチェーンの安定化を求める顧客からの支持につながっています。一方で、国内の製造業全体が回復と弱含みを繰り返す一進一退の状況にあり、市場環境は依然として不透明です。
投資判断材料
長期投資家にとってのポジティブ要素は、資本効率の改善と株主還元の強化です。ROE(自己資本利益率)は7.4%(前期6.6%)に向上し、中計目標の8%に近づいています。また、政策保有株式の縮減を積極的に進めており、得られたキャッシュを成長投資や還元に充てるサイクルが機能し始めています。
セグメント別業績
- 化学品事業:売上高43,402百万円(前年同期比0.8%増)、セグメント利益3,752百万円(同9.9%増)。エレクトロニクス業界向けのか性ソーダや、トイレタリー関連が好調でした。
- 機能材事業:売上高13,714百万円(同2.6%増)、セグメント利益807百万円(同9.3%減)。複合フィルム等は好調でしたが、ナイロンフィルムの需要一巡やスポット案件の減少が利益面に響きました。
- その他事業:売上高8,029百万円(同3.8%増)、セグメント利益157百万円(同41.7%減)。
財務健全性
自己資本比率は40.3%(前期末37.1%)に上昇し、財務基盤は着実に強化されています。営業キャッシュ・フローは3,294百万円のキャッシュインを確保。有利子負債は短期借入金の返済等により減少しており、「キャッシュ・フロー対有利子負債比率」は1.2年と非常に健全な水準にあります。
配当・株主還元
2025年3月期の年間配当金は40円(中間17円、期末23円)となりました。これには1株当たり6円の特別配当が含まれています。連結配当性向は39.7%となっており、会社側が掲げる「配当性向40%以上」の方針を概ね遵守しています。また、DOE(自己資本配当率)を意識した安定的な還元を目指す姿勢が明確です。
通期業績予想
次期の具体的な予想数値については、中期経営計画の目標引き上げに伴い、増益基調の維持が見込まれます。特に、子会社である株式会社日本包装の岡山新工場稼働による増産効果や、既存設備の稼働率向上が利益成長を牽引する見通しです。
中長期成長戦略
2030年に向けた長期ビジョン「Go forward」を掲げています。設備投資面では、株式会社日本包装の岡山新工場に約9.5億円を投じるなど、グループ全体の供給能力を高めています。また、M&Aや新規事業の創出を通じて、従来の商社枠を超えた「社会課題解決企業」への進化を図っています。
リスク要因
- 取扱商品の価格変動:基礎素材の価格変動を販売価格に適切に転嫁できない場合、利益率が低下する恐れがあります。
- 物流基地の災害リスク:毒劇物を扱うタンク・倉庫を保有しているため、地震等の災害時に大規模な損害が発生する可能性があります。
- 有価証券の時価下落:依然として多くの政策保有株式を保有しており、市場低迷時には減損損失が発生するリスクがあります。
ESG・サステナビリティ
GHG(温室効果ガス)排出量の削減目標を設定しており、2030年度までに2013年度比で46%以上の削減(単体)を目指しています。また、人的資本経営の一環として、女性管理職比率の向上(目標5%以上)や、健康経営「銀の認定」取得など、ガバナンスと社会性の両面で取り組みを加速させています。
経営陣コメント
代表取締役社長の目﨑氏は、中期経営計画の進捗について「時代の変化に即したビジネスモデルの発展に挑む」と言及しており、特に薬品貯蔵設備の増強や日用品受託生産仲介サービスが当初想定以上の成果を上げていることに自信を示しています。資本コスト(WACC)を意識した経営を強調し、ROE8%以上の早期充足を目指す方針です。
バリュエーション
株価収益率(PER)は10.67倍、1株当たり純資産(BPS)は1,297.12円となっており、解散価値であるPBR1倍近辺での推移が続いています。配当利回りは、株価水準にもよりますが3%〜4%程度(配当40円ベース)と、バリュー株としての側面も持ち合わせています。
過去決算との比較
直近5期を比較すると、2022年3月期の収益認識会計基準適用による売上高の調整以降、業績は緩やかな拡大傾向にあります。特に営業利益率は改善傾向にありましたが、今期はコスト増により足踏みとなりました。ただし、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益の寄与もあり過去5年で最高の水準(2,195百万円)に達しています。
市場の評判
Soda Nikka Co., Ltd. is a leading chemical trading company listed on the Tokyo Stock Exchange with stock code 8158. It has a solid reputation in the chemical, oil, glass, and ceramic industries. Employee reviews rate it highly for work-life balance and career growth.
詳細リサーチレポート
承知いたしました。ソーダニッカ株式会社(8158)に関する詳細なリサーチレポートを作成します。最新のウェブ情報を検索・収集し、以下の構成でレポートを作成します。
以下に、ソーダニッカ株式会社(証券コード:8158)に関するリサーチレポートをまとめます。
最新の業績動向と今後の見通し
- 2026年3月期第2四半期決算:売上高は329.35億円(前年同期比3.7%増)、営業利益は11.87億円(同4.7%増)と増収増益. 化学品事業と機能材事業が堅調に推移し、全体的な業績向上に貢献.
- 通期業績予想:売上高705億円(前期比8.2%増)、営業利益23.4億円(同10.9%増)、経常利益26.7億円(同7.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益23億円(同4.8%増)を見込む. 2025年5月8日に公表された数値から変更はない.
- アナリストの見解:アナリストによる業績予想のコンセンサスは得られていません.
業界内での競合ポジションと市場シェア
- 業界ポジション:ソーダニッカは、苛性ソーダなどの基礎化学品専門商社として大手. 国内で唯一、すべてのソーダ工業電解メーカーと取引を行うことができるポジションを確立.
- 市場シェア:高度経済成長期には20%程度のシェアを持っていたが、現在は14〜15%程度. これは、主力顧客である紙・パルプ業界の生産減少が影響している.
- 主要競合他社:日新興業株式会社、小西安株式会社、宇津商事株式会社などが挙げられる. 基礎化学品専門商社業界は、新規参入が少なく競争は緩やか.
成長戦略と重点投資分野
- 長期ビジョン:「攻」をキーワードに、自らの変革を進めながら、抽出された強みを活かし、“社会と化学のコーディネーター”として事業価値・社会価値双方の向上を目指す.
- 中期経営計画「Go forward STAGE3」:2023年度から2026年度の4カ年計画.
- 重点投資分野:
リスク要因と課題
- 事業上のリスク:
- 外部環境の変化:
アナリストの評価と目標株価
- アナリストのレーティング:アナリストによるレーティングは公開されていません.
- 目標株価:アナリストによる目標株価は公開されていません.
最近の重要ニュースやイベント
- 2025年11月6日:2026年3月期連結中間決算を発表。経常利益は1,424百万円で、事前予想を上回る水準.
- 2025年10月31日:「ソーダニッカグループ統合報告書2025」を発行.
- 2025年8月1日:2026年3月期連結第1四半期決算を発表。経常利益は610百万円.
- 2025年7月24日:企業広告をリニューアルし、東京駅八重洲地下街に掲出.
ESG・サステナビリティへの取り組み
- サステナビリティへの取り組み:経営の最重要課題として捉え、企業理念に基づき事業活動を通じて社会の持続可能性に貢献.
- マテリアリティ(重要課題):
- 具体的な取り組み:
配当政策と株主還元
- 配当政策:利益配分を企業経営の最重要政策のひとつと位置付け、財務体質の充実強化を図りながら、業績の推移を見据えた上で継続的かつ安定的な配当維持を基本方針.
- 配当性向:配当性向40%以上の定常化に取り組んでいる.
- 年間配当予想:2026年3月期は、中間配当20円、期末配当20円(予想)の合計40円を予想.
- 株主優待制度:基準株式保有数を500株(5単元)以上に拡充.
株価情報(2025年12月30日時点)
- 株価:1,083円
- 年間高値:1,190円(2025年2月6日)
- 年間安値:820円(2025年4月7日)
- PER(予想):10.7倍
- PBR:0.78倍
- 予想配当利回り:3.73%